地学部 みやぎ総文2017に参加
2017.08.07
8月2日(火)から8月4日(木)にかけて、第41回全国高等学校総合文化祭(みやぎ総文2017)の自然科学部門が宮城県で行われました。この全国高等学校総合文化祭、通称「総文祭」とは、各都道府県から選出された代表が集まる、いわば文化部のインターハイです。地学部は、この総文祭の自然科学部門の東京都代表として出場しました。この総文祭では、メインの研究発表のほか、生徒交流会や記念講演、巡検研修などが行われるのですが、4年連続4回目の出場となる今年も、とても充実した大会になりました。
開会式、及び生徒交流会。朝いちばんの「はやぶさ1号」で向かったものの、地震による停電の影響で新幹線が止まり、少し遅れてしまいました。生徒は「沈み込んでいる海洋プレートが悪い」となんとも地学部らしい言い訳をしていましたが、それでも何とか開会式の途中で会場につくことができました。大会のテーマは「集え伊達の地に 創造の短冊に思いをのせて」です。生徒交流会では、初めて出会った他校の人たちと5,6人一組でチームを組み、スタンプクイズラリーが行われる予定でしたが、トラブルにより急遽通常のクイズ大会に。それでも、生徒たちは臨機応変に対応し、にぎやかに交流を深めながら楽しんでいました。
本校地学部の発表は、「葛生地域に分布する礁性石灰岩の堆積環境」です。各校からレベルの高い発表が続いていましたが、それに負けない存在感を示していたと思います。高3で時間がない中での発表、お疲れ様でした。
こちらは他校によるポスター発表の様子。全国の高校生がどんな研究をしているのか、実際に話を聞きながら学べることもとても重要なことです。よい刺激を得られたようです。
発表の疲れを癒してくれる昼食は、毎年恒例「おもてなし弁当」。メニューは宮城県内の高校生たちが考えてくれたもので、地元の食材を使った料理や郷土料理が入っており、とても地元愛にあふれたお弁当になっています。おいし過ぎて長くなるので食レポは割愛させていただきます。
巡検研修では、現在も東日本大震災からの復興を続ける石巻市・女川町を回りました。まずは「女川町まちなか交流館」というところで、東日本大震災に関する講演を聞きました。HOLITON波力研究所所長の堀込智之先生から東日本大震災の時に宮城県を襲った津波について実験装置を交えてお話しいただいた後、東北大学の林晃大先生から津波に関する防災・減災についてお話しいただきました。
その後、実際に被災した地域を訪れました。震災当時、近くの小学校で先生をしていらっしゃった方に解説していただきながら、当時の被災状況と現在の復興状況を知ることができました。6年が経った今でも復興は決して終わっているわけではなく、復興についての新たな問題も出始めているそうです。被災した小学校を震災遺構として残すことを決定した際にも、ずいぶん議論があったということでした。写真は津波の引き波によって転倒したと考えられている女川交番です。現在もこのような形のままになっています。
記念講演の様子。東北大学の今村文彦教授から、東日本大震災で経験したことと、今後それをどう活かしていくのか、という内容について講演していただきました。
表彰式及び閉会式の様子。本校は惜しくも入賞とはなりませんでした。各都道府県の代表が集まるというだけあって、どの研究が入賞してもおかしくないと思えるくらいハイレベルな研究が数多くみられました。来年に期待!
閉会式の会場となった仙台国際ホールの近くにある青葉城址に行き、伊達政宗像を訪れて、この総文祭の最後としました。運営に尽力してくださった宮城県の高校生の皆さんをはじめ、関係者の皆様、どうもありがとうございました。